テストマーケティングってなに?

東海エイチアールでプロジェクトマネージャーをしている岡安です。東海エイチアールは新規事業の立ち上げ期から実務サポートを提供するのが強みなのですが、今回お話ししたい“テストマーケティング”は新規事業の初期フェーズで重要なプロセスです。新規事業部のご担当者様はぜひお読みください。

テストマーケティングのススメ

テストマーケティングでできることとしては、以下の3つが代表的なメリットとして挙げられます。
・失敗するリスクを軽減できる
・商材に合う市場を発見できる
・事業計画を立てられる
3つとも新しいビジネスを軌道に乗せて成長させていくために重要なことですね。では、具体例でテストマーケティングの流れを説明します。

仮説を立てる

例えば、ラーメン屋をオープンする時の立地について考えてみましょう。
あなたならどのような場所にお店を構えたいですか?人通りの多い駅前、ランチ需要の高いオフィス街、居酒屋が多い繁華街、大学の近く、など様々な市場がありますね。

ひとことにラーメンといっても、男性にうけるガッツリ系なのか老若男女問わず食べれるあっさり系など、さまざまです。ニーズをしっかりと掴むには、自分のお店のラーメン(商材)、その他の要素(価格など)にマッチする場所にお店を構えるのが良さそうですね。

「マッチする場所」を探るためには、こんな人がお客さんになってくれそうか“仮説”を立て、その人がどこに、どの程度いるか把握することが必要です。これは、お店の立地だけでなく、仕入れ量や提供価格、収益性を見極めるためにも大切です。
これらを把握するためにやるのがテストマーケティングです。

テストマーケティングで仮説検証

今回は、仮に↑の写真にある醬油ラーメンをメイン商材として、以下のように考えてみました。

客層:40代サラリーマン男性
立地:ビジネス街
価格:800円
前提:ラーメン屋として売り上げを伸ばすには、リピーター獲得が重要


仮説①:ビジネス街でありかつ駅の近くなら、ランチタイムと仕事終わりの帰り道など、同一人物が何度も(週5回程度)お店を訪れる機会があり、お店のラーメンは飽きることなく何度も食べられる。

仮説②:40代サラリーマン男性が一人の食事で訪れる。(=席はカウンターのみでも機会損失は生まれない)

仮説③:提供価格800円は40代サラリーマン男性が1日の外食で使える予算に合っている。(昼食の1000円を予算と想定し、ラーメン800円(+税)+コンビニコーヒー100円の消費行動を予想する、など)

検証項目

・LTV:リピーターがひと月に平均何回来てくれるのか
・客層:一人で来店する40代サラリーマン男性が最も多いのか > 客層の予算、趣向に合っているか

これらの項目を検証し、仮説が外れてた部分を改善しながらビジネスを市場に最適化するプロセスを我々はテストマーケティングと呼んでいます。仮説段階でリスクを負わず、スモールスタートで走りながら答えを見つけていくイメージです。
※今回のラーメン屋さんの例でいくと、間借りテナント/バーチャルレストランなどを使って検証するやり方がひとつのアイデアとしてはアリかもしれません。

仮説を実績に変える

どんなビジネスも、仮説を立てることから始まります。見つけたビジネスチャンスがどんなに大きなものでも、あるいはブルーオーシャンに見えたとしてもテストマーケティングをしていない構想段階では仮説に過ぎません。仮説の状態では、リスクの大きさすら想定できず、適切なビジネスアプローチや、そこにかけるべきリソースなどの判断は非常に難しいです。また、現実味のない事業計画書よりも、追うべき数字に納得ができる計画のほうが事業開発メンバーは取り組みやすいです。

東海エイチアールでは新規事業にかかるリスクを最小限にするために、不確定要素である仮説を事実ベースに変えながら、実態に合わせてビジネを最適化する新規事業開発をクライアント企業様の現場で取り組んでいます。
ビジネスアイデアについてお悩みのご担当者様や今回の話をもっと詳しく聞きたいと思っていただけた方は、是非お気軽にお問い合わせください。